大賞歌手から迷走へ――NewJeansが失った「2年間」

大賞歌手から迷走へ――NewJeansが失った「2年間」

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김현아




2022年のデビューから1年も経たずに“大賞歌手”へと駆け上がったNewJeans。しかし2025年の年末、彼女たちは華やかなロングランどころか、グループの将来そのものを案じられる立場に置かれている。K-POP史に残る急上昇と急転直下。その落差はあまりにも大きい。

転機となったのは2024年、HYBEが当時ADOR代表だったミン・ヒジン氏に対して監査を開始したことだった。以降、NewJeansは激しい混乱の渦に巻き込まれる。2023年に席巻した「NewJeansシンドローム」は、マルチ大賞受賞やビルボードでの快進撃とともに語られたが、その輝きは急速に色あせていった。

ADORとの専属契約有効確認訴訟の1審はADOR側の全面勝訴で終了。控訴の可能性が取り沙汰される中、メンバーは突如として活動復帰を宣言した。法的判断を受け入れた形ではあるが、その態度は強気にも映り、過去の記者会見で見せた自信に満ちた姿を想起させた。

当初は、HYBEとミン・ヒジン氏の対立がNewJeansのキャリアに致命的な影響を与えるとは考えられていなかった。しかし争いは妥協点を見いだせないまま深刻化し、ついにメンバー自身も「ミン・ヒジン不在のADORは意味がない」と公に発言。これにより、法的にも世論的にも状況は不利に傾いていった。

裁判所は、HYBEによる差別的対応や広報問題、他グループとの盗作疑惑、楽曲・MV制作を巡る対立など、数多くの主張についてNewJeans側の訴えを認めなかった。専属契約を一方的に解消することは不当になり得るとの判断は、今後の芸能マネジメント契約における悪用を防ぐ観点からも重い意味を持つ。

最終的にNewJeansは「控訴」ではなく「契約履行」を選択した。ただし復帰の過程では、メンバー間の足並みの乱れをうかがわせる動きもあり、ファンの間には憶測が広がった。何より、長く待ち続けたファンに対する明確な謝意が示されなかった点は、失望を招いた。

K-POPの頂点に立ちながら、そのシステム自体を否定する姿勢を見せたNewJeans。敗訴後に「戻る」と告げるだけでは、空気は好転しない。「なぜ、どう戻るのか」という問いが、今も重くのしかかっている。

一方で、ミン・ヒジン前代表も世論の逆風にさらされている。本人は依然として主張を曲げず、いわゆる“タンパリング疑惑”も否定しているが、支持と共感は以前ほど強くない。

失われた2年間はあまりにも大きい。NewJeansが信頼を取り戻し、再び音楽そのもので語れる日が来るのか。その行方を、業界とファンは静かに見つめている。

記者=ユン・サングン
写真提供=STARNEWS

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